音響効果な日々

エフェクター解析・製作するで!

【準備】Landgraff Clean Boostみたいな1石ブースターってのはロマンだよね

どうも、今回はクリーンブースター作っていきますよ~

 

実は改造依頼があって、エフェクターにクリーンブースターを仕込むことになったんです。

んで作るなら何にしようかって結構迷ったんですよ。

でも、やはりこれしかないでしょうってことで今回はこちら

 

Landgraff / Clean Boost

f:id:k-taniguchi0709:20200815173823j:plain

 

私が学生の頃、ブティックエフェクターの頂点に君臨していた猛者、それがLandgraffでした。(個人的な感想ですよ)

すべてが手作業で仕上げられており、内部写真はごちゃごちゃとしてて正直なところ見た目は好きじゃない(笑)

 

でも不思議な魅力があり、過去から何度も作っているLandgraffエフェクター。

もちろん今回のLandgraff Clean Boost(以降LCB)も製作したことがあります。

原音をそのまま持ち上げる感じですが、持ち上げ方が妙に気持ちいいんですよ。

ゲインブースターとして使ってもすごく綺麗に次のエフェクターにマッチしていくところがとても気持ちいいエフェクターです。

しかも、部品数が少ないのに結構なお値段がするという自作にはもってこいなヤツ。

 

Landgraffは2015年6月に主宰のジョン・ランドグラフ氏が死去されたのち、生産終了したため現在ではなかなか出回っていなかったりします。

 

サウンドサンプルでも聴いてみましょか!

 

youtu.be

 LCBに言及した動画ってあんまり無いんですけどこちらの動画は分かり易いと思います。

原音を忠実に上げていく感じですわ。

とってもお綺麗なんです。

 

 

次は回路図~

http://4.bp.blogspot.com/-Kj9wMbk560w/TxYA958jgNI/AAAAAAAAAmI/858eSmhcrF0/s1600/CorrectedschemofLandgraffSHOripoff1.jpg

http://4.bp.blogspot.com/-Kj9wMbk560w/TxYA958jgNI/AAAAAAAAAmI/858eSmhcrF0/s1600/CorrectedschemofLandgraffSHOripoff1.jpg

 

超有名な回路図です。

今回はDIY Stomp Boxesから拝借しました。

見えねぇよ!って方はリンクからダウンロードするべし!

結構簡単な回路なんですが、増幅回路のトランジスタは1個のみなんです。電子部品界隈ではトランジスタのことを「石」と呼び、「○個使われてるから○石アンプだね~」なんて言われます。まぁ俗称ですんで気にせんといてください。 

 

さて、ここでお察しの良い方はお気付きでしょう。

そうです。この回路はZ.VEX/Super Hard On(以降SHO)とほぼ同じなんです。

ネットに出回っている色々な回路図を見ても、定数がいくつか違うだけでほぼ一緒。

そもそもZ.Vexという会社が設立されたのが1995年なので、LandgraffがZ.VexのSHOを元にして設計したものだろうと思われる。

そもそもLandgraffのエフェクターってDODはTSが原型だし、MO-DはRATが原型だから不思議では無いんですよね。

 

SHOは自作を始めて間もない人にもおススメな部品点数少なめ回路です。

もちろん今回のClean Boostも部品点数少なくておススメ。

元々はNTE490というMOSFETを指定されてますが、販売されていないので同じMOSFETのBS170を使用します。

 MOSFETはNチャネルとPチャネルって言われる区別があります。

これは互換性ありません。動作が違うので間違って買うと使えませんのでご注意を。

 

 

まずINPUTから入力された信号は0.1uFのコンデンサへ、ここで入力音の調整を行います。だいたいどのエフェクターも0.047~1uFくらいの間で設定されてるんで0.1uFは平均的な値ですね。ここの値は回路によるので大きくし過ぎると変になるはずですわ。

コンデンサ後のダイオード、これはMOSEFTトランジスタを保護するためです。

これ以外にもツェナーダイオード使ったりする方法もあります。

 

そのあとに電源からの電圧が5.1KΩを通過して10MΩで分圧されて4.5Vを作ってます。 

ギターの信号って交流なんですよ。それをアダプターからの直流を使用して増幅しようって話なので調整が必要なんです。

そこで必要になるのが分圧回路で作られる9Vの半分、4.5Vってことです。

もっと深く説明すると大変長くなるし文章だけでは伝わりにくいのでカット。

とりあえずそういうものと考えてくださいな。

 

んでMOSFETのゲートに入力されたのちドレインから出力されてまたコンデンサがいます。そして後ろにGNDに繋がる抵抗が1本。お分かりですか?そう、ハイパスフィルターが形成されてます。

ここで最終の出力を決定します。主に低音ですが、エフェクターではここのコンデンサはだいたい1~10uFくらいが選択されることが多いです。

 

う~ん...もっと語彙力を磨かねば...

 

 

次はレイアウト!

※レイアウト内の表記が一部間違っていたため訂正しました。(2023/04/24)

PDFはこちらからダウンロード可能

https://drive.google.com/file/d/1alN9jJSoHVr0kOoGJj_B3Ee5c1_fyPLh/view?usp=sharing

小さい!これくらいなら絶対にユニバーサル基板が楽です。

今回もポットを基板に直接はんだ付けできるように配置してます。

基板サイズが約3cm×約2.3cmなので、HAMMOND1590Aにも余裕で入りますよ!

1590Aってのはこのくらいのサイズ

1590A アルミニウム 合金 ストンプ ボックス・エフェクト・ペダル ネジ ギター 低音 アクセサリー 楽器パーツ

フットスイッチはトゥルーバイパス配線でOK!

こういうクリーンブースターて1個あると重宝するのでぜひ作ってみてほしい。

一応LEDの抵抗も入れときましたよ~

 

 

さてと部品一覧~

f:id:k-taniguchi0709:20200818114325j:plain

10MΩ抵抗は売ってないところもありますんで、手に入らなければ1MΩ抵抗で代用しても問題ないです。

可変抵抗器はCカーブ5KΩを使用します。これはBカーブで代用可能ですが、多少エフェクトの効き方が急になりますね。

まぁ、頻繁に操作するツマミじゃないのでいいと思います。

それ以外では特に入手しづらいものはありません。

 

紹介した回路図にはLandgraffが使用してた部品も書いてあって、例えば入力直後のコンデンサはAVXってメーカーのものが使用されてますが、そこまで拘る必要があるかは個人の自由です。私は極端には拘りません。

 

 

ってなわけで長くなったので今回はここまで。

ではまた~

 

t-tone-works.hatenablog.com