実は半年くらい前から部品は集めてあるけど、
色々と諸事情により全く手を付けていないエフェクターがあります。
理由は後々書くとして...
ようやく重い腰が上がり、製作する手筈が整いました!
今回製作するエフェクターはこれ
BIT BREAKER / Parasit Studio
画像ではBIT BREAKERと表記されてますが、8-BITARとも呼称されます。
メーカーはParasit Studioです。
ここは独自の回路を設計して販売しているんですが、
8-BITARには製品版がありません。
実は基板を販売してるんですよ。
部品を載せてはんだ付けすれば完成!ってな基板を格安で売ってくれるんで、
エッチングとかPtoPとかやりたくないってズボラな人にはもってこい。
しかも、各種エフェクターの製作手順や回路図まで配布している親切感。
Parasit Studioで有名なのは販売されているエフェクターTHE ARCADIATORですね。
国内でも結構流通している様子。
今回製作する8-BITARはこの回路の一部分を単独で動作させるように設計されています。
まずは音を聴いてもらいましょう。
さて、どういう回路になっているのかってのを考えていこうと思います。
回路図
回路図はこちらからダウンロード可能です。
https://www.parasitstudio.se/uploads/2/4/4/9/2449159/8bitar_doc.pdf
まず最初に、
このエフェクターの中心となっている部分はCD4069UBEというICです。
そもそもCMOSとはMOS-FETのNチャネルとPチャネルを組み合わせた回路です。
データシートではこういう表記がされています。
これ実はオペアンプICの負帰還回路と近い構造となってまして、
それを利用して増幅を行うように回路設計されてます。
勿論、反転出力となるため注意が必要です。
そして、1個のICに6回路入っているというのも特徴の一つ。
しかし、増幅率は普通のICよりも小さい為、一般的にはオペアンプICの方が普及しているのだと思います。
もっと詳しく動作原理を知りたい!って人は本やネットで調べましょう。
なかなか難解なICなのでとりあえず、「増幅器として使用できる6回路入りのIC」くらいに思っておいて問題ないと思います。
8-BITARの回路を見ていきますと、ICの6回路すべてを使用しています。
これにより増幅率を稼いで過剰に増幅させることで音の波形が綺麗な波の状態からほぼ四角の状態になり、ほぼ1音にしか聴こえないようになってファミコンっぽい音を出しているのだと思われる。
この真四角の波形を矩形波といいます。
ファミコンサウンドの主な音の種類としてはこんな感じで分けられます。(私の主観です)
など様々あり、これを使い分けることであの独特なサウンドを作り出しています。
ちなみに矩形波(くけいは)って読みます。
んで途中にNチャネルトランジスタの2N3904が入っています。
コイツでオクターブ下の音を成形しています。
以前にTentacleで書いた波が打ち消し合う動作を利用したものだと思われます。
最終段のVOLUMEはいつもの通りです。
なんかフワフワっとした説明になってしまいました...
すみません。まだまだ勉強不足ですね。
この回路はなかなか自分の中で理解出来てなくて先延ばしになってました。
レイアウトも作っては消し、作っては消し、なかなか納得できるモノが出来ず放り投げてました(笑)もっと精進せねば...
さて次回は製作編。
ここからは早いです。
ではでは~