前回の続き
前回は基板を8割完成したところで終わりましたが、今回はケース加工!
今回も自作初心者解説的なものを多めに入れていきますんであしからず...
ここはサクッと終わりますんでお付き合いください。
それではケース加工開始!
今回はHAMMOND1590Bを使用してなるべくFriedman Gorlden Pearlに近い形にしてみます。まずは設計図を...なんてまどろっこしいことやってられません!
とにかく配置できそうな位置に部品を置いていきましょう。
置けたら隅からどのくらいの距離が必要かを測り、メモっときましょう。
次にマスキングテープを貼り部品の位置を書きます。このとき部品の径も書き込んでおくと穴空けの時に間違えにくくなるんでお勧めです。ケースに直書きしてもあとで消せばいいだけなんで大丈夫ですよ~
部品の径はネットとかで調べてもいいです。いいんですが、個体差というか誤差がちょいちょいあるんで私はノギスを使います。デジタルノギスはおススメな一品ですわ。
5.5mmとか微妙なサイズのやつあるんですけど全部繰り上げで1mm単位でいいです。
LEDだけはぴったりサイズで書きましょう。
今回私が書いたものがこちらになります。ざっくりと書いてますんで参考程度ってことで。ポットのシャフトは実は7mmで通るんですが、今回はドリルで穴開けたときにずれることを考慮して8mmにしてます。こうしとくと多少ズレても締め込むときにポットの位置を少しだけ調整できるようになります。
では次にセンターポンチとかを使って書いた部分に印をつけます。
印を付けたいところに尖っている部分を当ててハンマーでコンッと叩くと印ができます。
ここを目安にドリルで穴を空けます。センターポンチは目印のほかに重要な役割があってドリルで穴を空けるときに刃が滑らないようになります。
センターポンチで作った凹に刃が入ると横方向にずれないので空けたいところに空けられます。ずれない自信のある方は必要ない工程なんで飛ばしちゃってくださいな。
次は実際に穴を空けていきましょう。
最初は小さい径のドリルで空けていきます。これも位置ずれを防ぐのが目的。
ドリルは電動が望ましいですしボール盤とかある人はそっちで。
アルミケースなんでぐいぐい刃が入っていきますけど、ここはゆっくり入れていきましょう。なぜって?位置ずれを防ぐためですよ。
私はずっと充電式ハンドドリルでやってますけどそれなりに加工できるんで問題ないです。
こんな感じで空けたら今度は実際の大きさまで穴を大きくしていきます。
エフェクター製作で使う部品で一番径が大きい部品がフットスイッチです。だいたい12~13mmなんでそれをカバーするくらいのドリルを揃えないといけません。それを1本で補うのがステップドリルってなものです。
Saipor 3-13mm 六角軸 ステップドリル チタンコーティング HSS鋼 ドリルビット 穴あけ加工 6.35mmシャンク(1/4インチ)
3~14mmくらいで1mm間隔のものが扱いやすくてオススメです。
これでガーっと加工するここんな感じになります。
お気づきの方はおられますか?ポットの横に小さな穴が空いてますよね?
これはポットの回転防止用穴になります。ポット穴中心から8mmの場所に3mmの穴を空けてましてこれを行うと結構便利なんですよ!
加工したものをポットと組み合わせるとこんな感じ!
これでポットのナットを締め込むときにポット自身が回転しないので楽に締め込めるようになります。ギターとかでもボリュームナットが緩くなって回転しちゃうなんてことありますよね?あんなのもある程度はカバーしてくれます。
難点として...ノブによっては穴が見えちゃうことがあるんですわ...
外観にこだわる人はポットのこの突起をニッパーとかで切っちゃえばいいです。締め込むときは手で押さえながら締めましょう。
では穴が全てきっちり空いたか確認しましょう。
取り付けれる部品をすべて仮止めで取り付けた状態にして部品同士が干渉しないことを確認します。
LEDは差し込んでるだけです。だいたい良い感じですね。ここでテンション上がって本締めしてもどうせあとで外すことになるんで注意してください(笑)
さてとこれでケースは完成!どうです?簡単でしょう?
塗装とかケースの外観を変えたい人はここからご自由にどうぞ。
私はケースの表面をサンドペーパー(#600~1500)で磨いた後にコンパウンドで研磨してツルツルにするのが好きです。結構時間かかるんで時間あるときしかやりませんけどね~
次は基板の残り完成と音出しまで!
基板配線で切った部品の足を取り付けます。これに限らず部品の足は何かと重宝するので長めの足があったらとっておくことをオススメします。
こんな感じです。もうお分かりですよね?これを基板にはんだ付けで直接取り付けてやります。
こうしとくとポットをケースにナットで締めるだけで基板が固定できちゃうんです。
めちゃ楽でしょ?さてポットの向きと抵抗値を確認しながらどんどんやっていきましょう。
そしてポットを配線したものがこちら
......おわかりいただけただだろうか?
ええ、そうです、私はポットの位置を間違えてはんだ付けし直しましたよ...
A10KはVOLUMEなので左端になるのですが真ん中にきてますよね。
いいんですよ間違えても。誰にも迷惑かかってませんから。
そっと直しときましょうね。
ここまで来たら配線関係もやっときましょう。
配線材は外径1.0~1.3mmくらいのやつがやりやすいです。撚線の方が扱いやすいです。ここでもオーディオグレードなんてこだわる方はどうぞ。
配線材をはんだ付けしたものがこちら
配線材の色にルールはありません。
しかしながらある程度ざっくりと自分なりのルールを作っておくと後々分かりやすくて良いです。全部の配線材を1色で作ってる人とかたまに見ますけど故障とかしたら厄介ですし見づらいです。ケースに組み込んだ場合、どこに繋がってるかが一目でわかるのが望ましいです。私はここについては見た目よりも分かり易さ優先でやってます。
私なりのルールは...
電源・・・赤黒
IN/OUTの信号ライン・・・青
グランドライン・・・緑
て感じです。極力それ以外の色で他の配線をしていくようにしてます。
まぁ、配線材に色の種類が無い場合なんてこともありますから1色で悪いってわけではありませんので1色派な方は聞き流して下さい。
んで配線材も入れたらもう一回だけレイアウトと見比べましょう。
間違ってるところない?それなら次へ進みましょう!
次は他の部品をはんだ付け!
ちゃちゃっと付けちゃいましょう。
注意するのは電源、センターマイナスですのでここを逆に付けないように!
一応極性保護ついてるんで故障はしないですが電源も入りません。
ここではIN/OUTは直接ジャックに付けちゃいましょう。ケースに取り付ける際にはもう一度配線し直します。長さとかはある程度長めでOK。
部品を付けたものがこちら
ちょっと余談。
一般機器ではACアダプターはセンタープラスのものが使われます。
ですがことエフェクターに関してはセンターマイナス。センタープラスの場合、万がいち外側の端子に何かが触れてもマイナス側だから安全ですけどセンターマイナスの場合は外側がプラス側なので接触するものによっては電気流れます。(よっぽどのことがない限り無いですけど)
なぜ?って思いませんか?
昔のエフェクターはアダプターというものを使うことすらなかった時代だったのですがコンパクトエフェクターが進出した段階でたまたまセンターマイナスが使われたことが原因てなんて話が...憶測にすぎないですけどね。
それなら統一した方が使いやすいってことでいまのエフェクターは特殊な物を除いてセンターマイナスとなってます。
さぁ長くなりましたけど音出し!
ここが一番緊張するんですわ。
早速繋いで、電源を挿して、念のためつまみはすべて「0」にして、
あれ.......鳴らない........?
あぁここからまた原因探しするんか...
てなりましたわ、一瞬冷や汗出ましたわ(笑)
基板面見たらまたしてもICの乗せ忘れ、もうねホントお馬鹿さんですよ。
今度はしっかりとICを乗せて、いざ音出し!
うおっしゃー!鳴ったぜー!
もうね、ここまでくればほぼゴールですよ。
肝心の音についてはケースへ組み込んだ後に確認しましょう。ノイズなんかはケースで左右されたりするんでここでは各つまみとスイッチが正常に動作するかを確認します。
どうです?ちゃんと効いてますか?
【よくある間違い】
- ポットが反対に効く → ポットの取り付け位置と向きを確認
- スイッチが効かない/効きっぱなし → 配線材がショートしてないか確認
- 電源が入らない → DCジャックの配線を確認
- 音が鳴らない → IN/OUTジャックが合っているか確認、ICの方向の確認
まぁ間違えて直して憶えてってなトライ&エラーやってたら自然と鳴らないなんてことも少なくなります。失敗しても問題ありません。私なんてトラブル無しで組みあがったことなんてほとんどないですからね(笑)
今回も長くなってしまった...すみませんねぇ。
このあとはケースへの組み込みと音出し!
ついに次回、完結!ではでは~