音響効果な日々

エフェクター解析・製作するで!

【製作】Cornish CC-1にリベンジするで!

今回は過去に製作したCornish CC-1にリベンジする話です。

 

それはある日のこと、ブログ内のコメントに1つの書き込みがありました。

「回路図に間違いが発見されたみたいですよ」

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急いで検索してみると、抵抗3本の値が更新されていました。

どうやらFBSスレッドにて話題となっていたようです。

※コメントくださったHal様、ありがとうございました!

 

ってなわけで、CC-1を再度製作していきますよ~

抵抗を3本変えることによってどう変わるのか?ってのが気になったので、

過去に製作したCC-1はそのまま置いといて、もう一台製作して比較しようと思います。

 

※過去記事についてはこちらを見てください。こちらの記事も抵抗値を更新してあります。

t-tone-works.hatenablog.com

 

ちなみに、更新された回路図は以下のリンクよりダウンロード可能です。

プロジェクトドキュメントから見れますよ~

aionfx.com

 

 

前回からの変更点

まずは変更された抵抗部分の回路図を見てみましょう。

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ここはトーン回路の部分になります。

変更された抵抗はBASSの周辺に配置されたR22~R24の3本。

以前の回路図では1.2KΩでしたが、11KΩに変更されています。

 

この回路はBaxandall型トーンコントロールと呼ばれるトーン回路です。

名前の通り、Baxandallさんが考えて発表した回路なんですが利点としては以下のようなものがあげられます。

①1回路のオペアンプのみでコントロール可能

②各コントロールにおいて周波数帯が干渉せずにブースト、カットが可能

デメリットとしては周辺のコンデンサ、抵抗が多く分かり難いですが、非常に有用な回路のため一時期のオーディオ機器において広く採用されていた回路のようです。

FBSスレッド内にて指摘があった部分がBASS。

この回路を製作した場合、BASS部分の抵抗値が計算と合わんぞ?ってな書き込みがあり、Aionさんが抵抗を測り直したところ11KΩだったらしいです。

 

CC-1は金属皮膜抵抗で構成されており、カラーコードを読み間違えていたってな書き込みもありました。

ちなみにカラーコードはこんな感じ。

1.2KΩ→茶茶

11KΩ→茶茶

目視だと間違えてしまうのも分からなくないですな。

金属皮膜抵抗のカラーコードって5本だし、線が細いし、なんか読みにくいんですよねぇ...

私は金属皮膜抵抗の場合、カラーコードを読むことは諦めて毎度毎度テスターで計測してから組み込むことにしてます(笑)

 

BASSで変化する周波数帯と変化量が変わるのは分かるんですが、具体的にどういう風に変化するのかは作ってみないと分かりませんね...

 

 

部品一覧

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う~ん、相変わらず多い...

回路が大きいだけに部品点数が凄いですな。

Cカーブ可変抵抗器が手に入らない場合はBカーブで代用すればOK。

GAINの可変具合が多少変わりますが許容範囲ないかと思いますよ~

まさかもう一度作ることになるとは思ってもいませんでしたよ...

そこまで集めにくい部品は無いはずなので、サクサクいきましょ!

 

 

レイアウト

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※PDFはこちらからダウンロード可能

https://drive.google.com/file/d/14HHMWJAHz5E5ie3n1gkxnIQ1eeXS7zMW/view?usp=sharing

 

前回と同じレイアウトでも良かったんですが作り直してみました。

1箇所だけ斜めになっているパターンがあったのが気になったものでね。

いつ見てもデカいレイアウト...

PtoPで作ると鬼のように時間が掛かるのでおススメできません...

配線ミスなんて見つけた日には発狂するレベルです。

 

 

製作

ここからはさっさといきますよ~

プリント基板を作って、部品を載せて、はんだして、

はい、基板の完成!

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次にポットを付けて配線して音出し!

あれ、音が出ない。全く反応がないぞ?

ここで初歩的ミスを発見。

回路保護用の整流ダイオードの向きが逆でした...

↑の写真は間違った方向を向いてますんで参考にしないでください。

 

整流ダイオードの向きを直したら出音を確認。

各コントロールも正常に動作するようですね。

 

次に組み込み!

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今回は少し太い線材を使用してみました。

細かい配線はし難いですが、過去に使用していた細い配線材よりもしっかりしているので多少の安心感がありますね。

 

んで、ノブ、ラベルシールを貼れば完成!

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今回は黄色にしてみました。

塗料が余ってただけなので特に意味はないです。

 

 

弾き比べ

まずは新CC-1堪能してみましょう。

CC-1はええなぁ、めちゃめちゃええ歪みやん...

シングルピックアップでもハムピックアップでもキャラクターを残しつつ、まとわりつくようなムッチリとした歪み方をしてくれます。

 

さて肝心の弾き比べ。

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歪み方は新旧同じように歪みました。

歪みの回路自体は変わっていないので当たり前ですね。

問題はトーン回路。

並べて弾くとよく分かるのですが、旧CC-1はコントロールのバランスが微妙でBASSとMIDのバランスが取りにくい感じ。

センター辺りは良い感じなんですが、ツマミを最小、最大にするとバランスが崩れてしまうような感じでした。

新CC-1は各コントロールのバランスが非常に良く、どのトーンもストレス無くブースト、カットをしてくれます。

トーンの効きも良く、思い通りの音が出せます。

当然のことながら、新CC-1の方が弾いてて気持ちいいですわ(笑)

なるほど、たった抵抗3本でここまで変わるとは...

 

 

やっぱCornishさんは凄いわ...

 

 

今回はここまで。

CC-1へのリベンジ完結!

いや~コメントをくださったHal様には感謝しかないですわ。

良い情報をありがとうございました。

 

最近なかなか更新出来てないですが、次回は早いはず...

ほなまた!ではでは~