今回はエフェクターってわけじゃないですがこれ作ります。
Eric Clapton Mid Booster Pedal
Eric Clapton Mid Boostって?
これはFenderが販売しているEric Clapton Stratocasterに搭載されてるアクティブブースターです。昔のレースセンサーピックアップの時代から搭載されてたヤツなんですわ。Fenderからキットで販売してるMid Boostもあるんですが定数やパターンに若干の違いがあるようです。
ネットで色々と調べてると昔はキット販売もされてたようで、まずは接続手順なるものを発見。
実はこのギター配線だとBoostする/しないに関わらず必ず回路を通るんですよ。
コントロールはマスターヴォリューム、TBXコントロール、ミッドブーストの3個なのですが、このTBXコントロールが曲者。
公式では
”トレブル・ベース・エキスパンダー)トーン回路を操作します。ノブには、センターポジション(5)にクリックがあり、通常のトーン・コントロールのようにゼロからクリックまで作動します。戻り止めから時計回りにノブを回すことによって、存在感と明るさが加わりますが、クリックから反対に回すと高周波数がロールオフします。
てなこと書いてあります。つまりどういうこと?って思いますが、FenderのStratocasterではたまに見かけます。TBXコントロールは単体でも販売されていて二連可変抵抗器と抵抗、コンデンサから成り立っています。
実際に配線されてる写真がこちら
このポット、実はかなり特殊なもののようで、上段と下段で抵抗値が違っていたりしてるみたいです。なので二連可変抵抗器買ってきてこれやっても全く違うものになりますんで注意してくださいな。
このポットは何をしているのか?というと、完結に言えばセンター(1~5)から絞ればハイカット、開けば(5~10)ローカットのような動き方します。
なかなか面白いこと考えるなぁ、やっぱりFenderすげー。
次は回路図見ていきましょう。
今回、参考にさせていただいたサイト様がこちら
かなり有名なサイト様です。
回路図はこちらから見てくださいな。
http://www.yk.rim.or.jp/~fits/inst/products/EC/E24.pdf
このサイト様でもかなり詳しく書かれてるんでそれ読めばほとんどわかりますわ(笑)
この回路はバッファー回路とMid Boost回路が分かれており、その境目にボリュームがあるのでギターの音は常時アクティブなんですよ。最大25db Boostらしいです。
入力段でも若干音量は上がってるみたい。
次はレイアウト!
今回のレイアウトはかなりキツめ。1590Aに収まるように作ります。
PDFはこちらからダウンロード可能
https://drive.google.com/file/d/1mCfQuuM-mo2BmbAXvPDjH-3Q5xrprxx2/view?usp=sharing
今回は抵抗を立てて可能な限り最小サイズを目指しました。
1590Aサイズのエフェクターって最近増えましたよねぇ、あれって表面実装部品とかでやってるのか?私には表面実装部品なんて扱えないんでごり押ししますよ(笑)
表面実装ってのはこういうやつね。
これだとかなり小さくできます。BOSSコンパクトエフェクターも昔は普通の電子部品だったけど近年は表面実装部品でかなり省スペース化してます。
本来ならフットスイッチがありませんけど、今回はペダル化を目的としてますんでIN/OUTと記載してます。
エッチングして製作するなら基板でジャンパーになってる配線は不要です。(GNDライン)ユニバーサルなら必要なので注意してください。
どんどん行きましょう。
次は部品一覧!
今回は2種類のトランジスタを使用しますが、2N5087,5088を使用します。
理由は手に入りやすいから。あとはいつも通りです。
あ、フットスイッチはトゥルーバイパスで配線します。
コンデンサ関係はなるべくスリムなヤツ選びましょう。
フォンジャックもボックスタイプだと入らない可能性ありますんで注意が必要です。
今回はこんなヤツつかいました。
カバー部分が小さいのでレイアウトによっては重宝します。
製作しまっせぇ!
今回は基板が小さいのでユニバーサル基板で作ります。
製作方法は過去の記事読んでもらえれば分かると思いますんで割愛しますね~
サクサクっと行っちゃいますよ~
部品取り付け!
基板製作!
ケース加工!
配線!
ラベル貼って完成!
ユニバーサル基板の製作方法はこちら
エッチングで製作する方法はこちら
ってなことで完成したものがこちら!
かなりキツキツになってしまった...
場合によっては裏蓋のハーネス部分を削らないと入らないかもなんで注意してください。
なんかEP Boosterに似てしまった(笑)電池は入らんけどね。
そんじゃ、試奏やりましょか。
確かにボリューム側を10、ブースト側を0にしても若干ブーストされてる。これは原音をそのまま出してる感じですね。
ブースト側を上げていくと中高域がブーストされていきます。綺麗な歪み方するんで気持ち良い。
いろいろ踏まえてギターに付いてた意味を考えてみると、このMid Boostがギター側についてると音色をギターだけで変えられるんで非常に優秀なコントロールなんだと思いました(笑)
でもまぁペダルにしても全く問題なし。アンプをクランチ程度にセッティングしてからこいつをONにすればすぐにソロ弾けちゃいます。
ってなわけで今回はアクティブ回路のペダル化でした。
さて次はなにをつくろうか...