前回のつづき
前回まで回路を見てみましたんで今回は製作しまっせ~
いままでにも色んなデカい回路を1590Bに突っ込んできた私なので今回も1590Bに突っ込んでやる!
なに、私の手に掛かればにサクッと終わるはずや~
はい、そう思ってました...
まぁ、反省は後にしていってみましょう。
レイアウト
PDFはこちらからダウンロード可能
https://drive.google.com/file/d/1ZqNGJkBKjVXCUPiPBnDl9ahMmT8TaH76/view?usp=sharing
デカい。
まぁ、エフェクター3個分の回路が入ってると考えれば小さい方なのかもしれんが...
今回も1590Bに収納、ボードマウントポット配線を目標にレイアウトを製作しました。
部品点数が多いのでかなりキツキツです。
コンデンサの種類がいくつかありますが、TS808のときと同様に黄色円形がタンタル、オレンジがフィルム、薄黄色楕円形がセラミック、青色円形が電解です。
海外サイトではタンタルを使用するような指定はありませんでしたが、メーカーページの内部写真をじっくり見たところRAT回路の部分にタンタルが使用されているようでした。
値から見て増幅回路とトーン回路の前辺りのようなのでそこだけはタンタルに切り替えしました。
また、メーカーサイトでも「White Faceを再現するために一部にタンタルコンデンサを使用」ってな表記があります。
なるほど、そのためか。
フットスイッチの配線も載せてますがトゥルーバイパス配線です。
フットスイッチにLED抵抗を入れてますが、ブースター側のLED抵抗配線がいつもと少し異なります。
いつもの方式で取り付けるとエフェクトOFF時は基板へのINがGNDに落ちるようになっているのですが、こうすると回路の関係でONにしたときに少しの間だけ音が出ませんので注意が必要です。
部品一覧
多いですな。
Life Pedalって結構廃番部品を使用してるんですよねぇ...
今回は代替部品で一覧表を作ってます。
一番問題なのはLM308Nでしょう。
下手に大手ネットショップとかで売ってるバッタもんには手を出さない方がいいです。
私は過去に一度手を出したんですが全く使えませんでした...
後々調べたところ、どうやら違うICの印字を削って「LM308N」と印字しただけのものらしいということが判明。その時は勉強代と割り切りました。
世の中で廃番と言われているような部品はよほどマニアックな部品屋でない限りほぼ偽物(特に〇mazonとか)なので、素直にOP07CPにした方が良いですよ。
PF5102も手に入りません。海外でも在庫無しなので2N5457で代替します。
2N3906が見つけられなければ2N5087で代用しても問題ないと思います。
海外サイトの回路図ではどちらも使われてましたんでね。
これでだいたいの部品屋さんで揃うはずです。
Life Pedalの内部写真を見たところ抵抗器はすべて金属皮膜抵抗でしたんで、今回は金属皮膜抵抗(LED抵抗除く)で製作します。
ダイオードの切替スイッチですが、本家は1回路3接点のロータリースイッチのようですが、配置が難しくなるので1回路2接点のON-OFF-ONレバースイッチにした方が製作し易いと思います。
製作
今回はケース内の配置がかなりシビアになるので、しっかり計測しながら製作することにします。
まずは基板から。
部品を配置したら超過密状態になってしまった。
ポットも裏面に配線したのち、一度音出し。
2回路あるのでジャックを入れ替えながら確認し問題なく音が出ました。
各ポットも問題無し。
ここで一度ケースに入れてケース内の配置を確認。
基板が大きくて他の部品が苦労しそう...
1590Bにフットスイッチ2個って最近では時々見かけるようになりましたが、ライブなどで使用するには使いづらいのでは?と思ってしまいます。
なんで可能な限りフットスイッチは離して配置。
ジャックまで合わせたらギッチギチになってしまった。
なんとか収まる予想が付いたので次に行きます。
採寸して、ケースに罫書して、加工して、塗装して。
今回はゴールドを選択。
塗装方法は過去記事見てくださいな。
今回も塗装が良い感じに出来上がりました。
販売してある状態のアルミケースも自作感満載で好きなんですが、塗装すると一気にエフェクターっぽくなるから楽しい。
サクッと組み込んで完成!
スゲー狭い。
組み込みがかなり厳しいことになってました。
普通に製作するなら1590BBか1590N1サイズで製作した方が良いです。
1590Bはおススメしません...
試奏!
一発目から強烈に禍々しい音がする(笑)
オクターブは基本的に単音にしか対応できない為、複数弦弾くとギタートーンの後ろで金属音のような鋭利な音が加わってきます。
オクターブのエフェクトはフロントPUが一番効きます。
EQD Tentacleの説明文章では「ギターで使用の場合、ネックピックアップと12フレット以上でより正確なオクターブが得られます。」と記載。
あとトーンを絞ったりなんかしても結構効きます。
ディストーション回路はRATの雰囲気ムンムンな音がします。
White Faceってのを弾いたことが無いのでなんとも言えませんが、個人的にはかなり好きな音です。
オクターブノブ0でほぼディストーション回路だけとなるので、そういう使い方も出来ますね。
クリッピングについてはSymm(シリコン対称)が一番好きな音ですが、Aysmm(シリコン+LED非対称)もゴリゴリと歪んだ音が鳴って良い。
個人的な感想ですが、OpAmp(クリップ無し)が一番険悪な音を出してきました。
歪みが浅いのにゴリゴリした感じ。個人的には音に若干締まりが無いように感じる。
あと、OpAmpが一番音がデカいです。
Landglaff DODなんかもそうですよね。
クリーンブースターはまぁ予想通りなんですが、最終段にボリュームを配置してる関係から少し歪んでいます。
増幅段で最大まで増幅してるので仕方ないんですけど、意図的にこういう仕様にしたのでしょうね。
スタジオのMarshall JCM-2000クランチで鳴らしてみましたが、かなり凶悪な音が出ました。
ゴリゴリに歪み、オクターブが乗り、アンプからFUZZにも似たグシャグシャな音が絶えず飛び出してきます。
Eコード1発だけで良い、フィードバックも良い、なんて素晴らしいエフェクターなんでしょうね。
使い道はほぼ無いけど。
今回はこれにて終了。
久々のアーティストコラボモデルでしたが、かなりヤバめの構造でした。
ぶっ飛んでる系エフェクターは回路図見ても面白いし、作るとさらに面白いから止められないんすよねぇ...
次は何を作ろかな。
ではでは~