前回の記事
前回は買ったばかり(中古だけど)のエフェクターをバラして回路解析してみていきました。
せっかく解析したんなら製作しようと思います。
大丈夫、作る意味は後からついてくるはず...
ってなわけで今回はJaw Breaker JBK-1.0を製作します。
レイアウト
PDFはこちらからダウンロード可能
https://drive.google.com/file/d/16QDAnk9bQqp7HFqcFFvbF0x-tTw_2Tm5/view?usp=sharing
一応、クアッドオペアンプを使用することにします。
今回は3PDTスイッチを使用するのでプルダウン抵抗を追加し、出力部の抵抗を除去しています。
ボードマウントポット配線のレイアウトですが結構小さくまとめれたので満足。
基板が小さいので、改造にももってこいです。
ICが1回路余っている部分などはバイアス電源のボルテージフォロア化なんかも出来そうですね。
意味があるのかは謎ですが(笑)
部品一覧
集まらない部品はないと思われます。
オペアンプはクアッドオペアンプならほとんどどれでも使えるはずです。
念のためデータシートでピン配置は確認しておきましょう。
Boot-reg.ではICの品番が削られている為、色んなICを揃えて本家に近いものを探したりするのも楽しいと思います。
整流ダイオードの1N4002ですが、1個は回路保護用です。
なので、いつもの通り1N4001~7ならどれでもOKです。
何が違うかと言うと、逆電圧の耐圧の違いです。
データシートでは1N4001は50V、1N4007は1000Vとなっています。
自作サイトや本だと1N4007が推奨されていたりするんですが、1000Vなんて電圧が回路に入ることがあるの?と思ってしまいます。
実際、今回のJBK-1.0でも1N4002が使用されてますし、私は自作に1N4001を使用してますが故障したことはありません。
あくまで自己責任ですがね。
クリッピングに使用する1N4002は変えない方が良いです。
端子間容量というものがありまして、1N4001~4までは15pF、1N4005~7は8pFとなるので多かれ少なかれ音に影響してきます。
LED抵抗は本家と同じく2.2KΩと記載していますが、ここは好みの抵抗値で設定してくれればいいです。
製作
基板はいつもの通りのプリント基板。
サクサク組み上げて基板完成!
音出しもOK。
ケース塗装は余ってたクリアブルーで仕上げることにしました。
プリント基板や塗装については下記記事を参考にしてくださいな。
サッと組み込んで完成!
なかなか良い具合です。
こんなに余裕があるのなら電池も内蔵できるように配置すべきでしたね。
フットスイッチの配線はいつも通りの3PDTトゥルーバイパス配線です。
こんな感じね。
他にも色んな配線方法がありますんで、好きな方法でやっちゃってくださいな。
試奏
イイねぇ、Jaw Breakerはやっぱり良い。
なにせ出せる音の幅が広いので、だいたいの音楽に合う。
タッチ感がそのまま出音としてはっきり鳴るので腕が試されますね。
HEAVYツマミはパッシブフィルターなのに音に非常に大きく影響してきます。ここら辺はさすがBoot-legですね。
どこか少しだけ残る泥臭さとか荒々しさみたいなものがあり、独特な存在感を醸すエフェクターだと思います。
最大まで歪ませるとディストーションと呼べるほどになります。
クランチからディストーションまでカバー出来て使い勝手が良い。
1台持ってて損は無い逸品です。
新品でも2万円程度、中古市場なら状態によりますが5千~1万円程度で流通しているので、見つけたら購入しておくことをオススメします。
きっと心強い味方になるでしょう。
さて、本家様との弾き比べ。
今回はTL074を使用しましたが、10Wのショボショボアンプだとほとんど同じような音に聴こえました。
大きい音で鳴らしたらどうなんでしょう。
今度はスタジオで試してみます。
前回記事を読んでもらえば分かる通り、本家ではオーディオグレード品などというものが一切使用されてません。
これは個人的な感想ですが、この回路で高級部品を使っても多分面白くないと思います。
歪みの中に残る泥臭さみたいな部分がJaw Breakerの存在感なのかなと思うのです。
綺麗過ぎないというのも必要だと改めて感じさせられました。
さて、今回もこれにて完結。
Boot-reg.はホント良いペダルメーカーなんですよ。
日本のメーカーなのにそこまで脚光を浴びないのが不思議でなりません。
新しいエフェクターを買って次も回路解析しようかな?(笑)
ではでは~