音響効果な日々

エフェクター解析・製作するで!

【製作】HYPERIONの回路が結構面白かった

前回のつづき

t-tone-works.hatenablog.com

 

さてと前回は回路図を色々見ていきました。

それじゃ製作編行ってみましょ~

 

 

まずはレイアウト!

私は過去記事でHYPERIONを修理で預かった際に分解してます。

その時に分解して解析した回路図を前回記事で紹介しました。

定数はカラーコードではなくテスターで測定しました。

ちなみに内部写真はこちら

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けど、ネットで出回ってる回路図は結構違ってたりします。

作ったけど鳴らない...なんか音が違う...などというレイアウトや回路図が掲載されてたりしますんで注意しましょ。自作はあくまで自己責任ですからね~

 

私も紹介するときは回路図を見れるだけ見て、整合性を確かめたりしてます。

抵抗、コンデンサなんかはコードの読み間違いなんかが多いですので、「ちょっとここの回路、変じゃない?」って思った場合はきちんと確認しましょう。

 

それから、メーカーによっては生産中のマイナーチェンジなんてのも結構あります。違う回路図出回ってるから偽物!ってのは少し違うんでご注意を。

 

んで今回の回路図から私が作ったレイアウトがこれ

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PDFはこちらからダウンロード可能

https://drive.google.com/file/d/162IJ40XiridEqBCRuXG6GS_xbPpWm_OG/view?usp=sharing

う~ん、良い小ささに収まりましたわ。

これなら1590Aにも収まるのでは!?って思いましたが今回も1590Bに収まるように製作していきます。

1590Aって小さいし、最近の市販エフェクターでは結構採用されてるんですが、エフェクターボードの中でフットスイッチを操作するのは結構難しいと思ってます。

どうしてもスイッチとノブが近くなってしまうからフットスイッチを踏んだ時にノブが動いちゃったりするんで。
それに踏み方、固定方法によっては横に倒れたりしますしね。
やっぱり1590Bの安定感が好きですね。

 

んで、回路図には無い部品も追加しております。

電源のところにパスコン(バイパスコンデンサ)の電解コンデンサ100uFを追加。

入力の部分にスイッチノイズ対策で1MΩを追加してます。

まぁ、自作エフェクターではごくごく一般的なものですよ。

無くても問題はありません。オリジナルには付いてないものを追加するのは嫌だって人は外しちゃってくだせぇ。

 

部品一覧! 

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はー少ないですなー。

ここで手に入りにくい部品はおそらく2N2907Aでしょう。

PNPトランジスタなんですが、見たことねぇよ、そんなトランジスタ(笑)

しかし、2N2907Aは代替しようにも良さそうなヤツが見つからん...

 

ってなことで頭悩ましてたら、見つけました。

store.shopping.yahoo.co.jp

 ここで買えるようです。

総額500円買わないと購入できないので注意してくださいな。

 

 

さっそく製作するで!

今回は部品少ないし、基板も小さいのでユニバーサル基板でPtoP配線しましょ。

ユニバーサル基板を使用した基板製作方法については過去記事を参考にしてくださいね~

t-tone-works.hatenablog.com

そんでもって完成した基板がこちら~

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今回もポットを基板に固定する方法で作ってます。

こんな感じで部品の足をはんだ付けして

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こう!

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これで基板が固定できちゃうんで楽です。ただし、絶縁は一応しときましょう。

部品の足だけで固定されてるんで一応ね。

 

とりあえず音出しでもしましょか。

おぉ!?いいぞ!

かなりのハイゲインFUZZです。MPSA18の性能が効いてるんでしょう。

んじゃ次々行きましょ!

 

 

ケース加工しましょ~

今回はケース内部に超ゆとりあります。いつもは付けない電池スナップなんかも入っちゃうんですわ。

まぁ入れませんけどね。

本家は時期によって?色々デザインが変わってるのですよね。

とりあえず今回は余ったスプレーで間に合わせますよ~

 

塗装の方法については過去記事参考にしてくださいね~

t-tone-works.hatenablog.com

 

んで組み込んで完成!

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本家さんに敬意を払い「πころし」ってな名前にしました。

フットスイッチの配線はいつものトゥルーバイパス配線です。

配線方法はこちら~

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ま、もう説明不要ですわな。

 

 

それじゃ試奏しましょ

かなりのハイゲインFUZZすなぁ。
GAINツマミは12時以降が美味しいポイントかな。

気持ちいいんですわ~ソロとかでガツッと踏んでみるのがアリかと。

2N2907を使用しましたが、手持ちで余ってたPNPトランジスタの2N3906でもそんなに遜色なく代用可能でした。

すこし2N3906の方がキンキンするかな。

 

前回クラスB回路ってのを説明しましたが、一つ補足しておきます。

トランジスタは動作が始まるまでに若干の電圧を加えなければなりません。

ものにもよりますが、0.2~0.6V程度の立ち上がり電圧が必要になります。

そのため入力が小さいとトランジスタが動作せず、一定の音量まで下がるといきなり音が消えたりしてサスティーンが少し不自然になります。

なのでGAINを0にすると音は鳴りません。

1~3くらいまでは鳴ってもブツブツと鳴ったのちに音が消えますが、失敗じゃないっすよ~

まぁ、今回作ったのはハイゲインFUZZなんでそんなことは問題になりませんがね(笑)

 

んで、気になるのがMUFF KILLER。

どちらか選べと言われれば私はBIG MUFFの方が好みですね。

確かにBIG MUFFには無い帯域でバリバリブツブツとFUZZ感が出ており気持ちいいんですが、低音の出方が少し弱いかなと。

飛び道具的に使うなら十分に気持ちいいとは思います。

 

でもこんな僅かな部品で作り上げて、弾く人を納得させるDevi Ever FXの底力。侮れませんなぁ...

独自回路を用いて、意外と安い!

痒いとこに手が届きそうなHYPERION

1台持ってて損はないで!

 

 

ってなわけで今回も完結~

最近仕事が忙しくてなかなか更新できずすんまへん...

この時期は仕方ねぇんすわ。

さて次回は何作ろうか。

ではでは~